テスター貧乏

テスター貧乏
 これまでたびたび書いて来たように俺は実によく物を紛失させる。物心ついた頃から一向に直らない悪癖だ。きっとこれは一生直らない。時たま、商売を初めて以来紛失したり盗難に遭ったりしたモノの総額がどれくらいあるのだろうかと思い出すと大いに気が滅入る。冗談抜きに、きっと中古の軽トラックが一台買えているかもしれない。

 無くすモノに比べると壊すモノはそう多くないと思う。俺は物持ちが悪くない、なくさなければ、だが。
 但しここ一年の間にしょっちゅう壊すモノが俺には一つあり、それはテスターとかマルチメーターとか呼ばれるあれだ。
 壊しては買いを繰り返し、破損品を処分しないで作業場に適当に放り投げておいたものを拾い集めてみると手元に残っているだけで4個くらいあった。ぶん投げたものも含めると6個くらいにはなっているのではないか。
 うんざり来るのはこれだけの数をわずか一年かそこらで俺は使い潰しているのだ。アナログテスターを使っていた頃は俺はもっともの持ちが良かったはずで、安物ばかりを使い続けて来たが一台買えば5年かそこらくらいは使っていたように覚えている。

 自営を始めた頃に使っていたのは共立のクランプとテスターが一緒になったやつで、俺が勤め人だった頃に買い込んだものをしばらく使い続けていた。

 

 DC電流のレンジが使い物にならないくらい出来が悪かった以外は特に不便でもなく重宝していたがあるときリード線がショートして壊して以来、俺のテスターはめまぐるしく入れ替わる事になる。

関連記事名:爆発するテスター
http://tuttle.blog.so-net.ne.jp/2012-04-04

 およそ一年前のある日電材問屋に行くと,フロントには見るからに安物然としたテスターが置いてあった。値段を聞くと5千円もしないという,テスターは2年くらいで潰れて買い替えることが習慣化していたので俺は飛びついた。カスタムというそれまで俺が知らなかった製造元だ。

製造元のURLは以下の通り,大変安く気の利いた機能を持つものが多い。
http://www.kk-custom.co.jp/industrial/index.html

 しかしまあ,安かろう悪かろうとはまさにこのことであると俺はその後思い知らされる。
何しろ良く壊れるのだ。5千円かそこらで買えるので潰れるたびに気安くバンバン買っているうちに、電材屋からの請求書がある時期から値がかさむことに気づいた。
 
 問屋のフロントにあったのはM-08という型式で,NCV(検電器)の機能を持つところが売りだ。抵抗レンジと電圧レンジが一緒で,AC,DCが自動判別なので横着者には使い勝手が良さそうに思えたのだがサンプルレートが低く,テストリードをあてがってから指示値が出るまで二呼吸くらいのタイムラグがあり,馴れないうちは壊れたのではないかと焦る。

M-08 http://www.kk-custom.co.jp/industrial/M-08L.html

昨年10月の終わり頃,間違ってダイオードチェックのレンジで電圧を測ってしまい,ケースの中でパチッと小さいアークが飛んで即死した。購入してから一ヶ月かそこらでの出来事だ。
 以来買っては壊れが相次ぎ,修理に出すのも阿呆らしく(修繕費よりも製品の方が安いからな)現在に至っている。今使っているのが4個目か5個目だと思う。
 今年に入ってから夏の初め頃に買ったのが同じくカスタムのCDM-16Dというモデルだ。燃焼器具の動作確認のために購入した。身近にμAレンジのあるテスターを探してみたうち,一番安いのがこのメーカーの製品だったからまた買った。

CDM-16Dhttp://www.kk-custom.co.jp/industrial/CDM-16D.html

これは夏の真っ盛りに壊れて現在二個目を使用中だ。

 これまで一年間にお陀仏になったテスターのうち三つくらいはまだ廃棄せずに手元にあったので並べてみた。

 右から一個目のCDM-16Dは夏の最中に車のダッシュボードに数日置いていてLCDが直射日光にやられて表示できなくなった。購入してから一ヶ月目くらいだったと思う。
 真ん中のM-08は腰道具のポケットに他の道具と一緒に放り込んでおり,使おうと思って取出してみるとLCDがぶっ壊れて無惨なことになっていた。買ってから半年経っていないと思う。
 左川のM-08は先週,現場で取出してみると表示がされず,電池を入れ替えてみたがウンともスンとも言わない。購入してから2ヶ月経っていなかったのではなかろうか。

 これほどさようによくテスターは壊れ,俺はひっきりなしに買い直す羽目に陥っているわけだが幾らなんでも一年間に6個は酷すぎる。
 俺の扱いも良くないのだろうが今一個手元に残っている協立のテスターはもうちょっと丈夫だったはずなのだ。俺はここに来てこの,カスタムという製造元の品質に対して大いに疑問を持っている。一体どうなっとるのか。
 
 ほんとに,一体どうなっとるのかと思うくらいテスターがバンバン壊れまくるので俺はいい加減頭に来ているのだ。幾ら安からといったって一個4,5千円はするのだし、壊れたからといって修繕費に転嫁するわけにもいかない。こんな持ち出しをいつまでも続けていたのではただでさえ日頃金のないこの俺がますます貧乏になっていく。
 例年10月という月は万年貧乏な俺が最も金欠状態になる月で,今年もそのジンクスは生きているのだがここは一つ,長く付き合えるテスターを物色しながら月末の銀行残高次第では奮発してみたいと画策中である。
 
 カスタムの製品というのは間に合わせのために予備機として持つ程度以上のことを期待すべきではない。この一年,俺はそういう教訓を得た次第。
Source: 厨房買取を東京、神奈川で展開する厨房買取.com
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